創薬・臨床試験

後発品の情報収集を支援‐ウェブ新設し企業とリンク

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省が来年度を目処に、後発品(ジェネリック医薬品)の情報を集約するような形でサイトを新設することを決定しました。複数のメーカーから情報を収集する手間が省けると見込まれているようです。

厚生労働省は、同省のホームページ(HP)から、後発品メーカー200社の安定供給体制や医療機関への情報提供体制などの情報を得られるようにする仕組みを来年度から構築する。後発品によっては、同一成分で数十種類というものもあり、医療機関や薬局の後発品採用担当者がどの後発品を選んだらいいのかを判断する際の参考として活用してもらうのが主な目的だ。


病院や診療所、薬局などで新規に後発品を採用する場合、製品に関する情報だけでなく、メーカーによる安定供給や情報提供が適正に行われているかなどの情報も必要になる。

 

しかし、同一成分の医薬品に対して30種類以上の後発品が存在するケースもあり、このような場合、医療関係者は複数の企業から情報を収集しなければならず、大きな負担となっている。

 

厚労省は、医療関係者の情報収集の手間を省くため、同省のHP上に、各メーカーの「情報提供項目」の掲載ページにリンクするページを作成し、医療関係者が企業のHPを個別に訪れなくても情報を入手できる仕組みを構築することとした。

 

具体的には、同省のHPに後発品メーカーを五十音順に掲載し、いずれかの企業をクリックすると、自動的にその企業のHPの情報提供ページに移動するようなものを想定している。

 

医療関係者は、安定供給に関するトラブルを避けるため、メーカーの品切れ発生時の対応や生産体制の確保状況、製造中止になった場合の連絡時期、流通経路などの情報を求めるケースが多く、これらが「情報提供項目」になることが見込まれる。

 

厚労省のHPから各社の情報提供ページにリンクが張られるようになれば、情報開示への取り組みに積極的な企業とそうでない企業との差が明確になるため、これまで以上に情報提供体制の充実が求められることになりそうだ。

 

厚労省は、2015年度予算案で、リンクページの作成にかかるシステムの開発や掲載情報の基準を作成するための調査・研究、リンクページの運用ガイドライン作成などを業者に委託するための費用として、約500万円を計上。新規事業として、後発品の情報収集を支援する。

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出典:薬事日報

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