医療費

20年度改定、本体改定率はプラス0.55%、働き方改革は消費税と基金で対応

薬+読 編集部からのコメント

12月17日、政府は2020年度診療報酬の改定率を決定しました。診療報酬本体は0.55%の引き上げとなり、通常改定部分(0.47%)の内訳は医科0.53%増、歯科0.59%増、調剤0.16%増となります。また薬価は0.99%の引き下げとなり、そのうち実勢価等改訂は▲0.43%、市場拡大再算定の見直し等は▲0.01%です。今回の改訂の大きなポイントは、勤務医の働き方改革への対応のための予算計上が行われた点だといえます。

政府は12月17日、同日の麻生太郎財務相と加藤勝信厚労相の予算大臣折衝を踏まえ、2020年度診療報酬改定の改定率を決定した。診療報酬本体は0.55%引き上げ、このうち0.08%(公費126億円程度)は、「救急病院における勤務医の働き方改革への特例的な対応」として消費税財源を充てる。通常改定部分(0.47%)の各科内訳は、医科0.53%増、歯科0.59%増、調剤0.16%増で、配分比率は従来通りの1対1.1対0.3となった。

 

薬価は0.99%引き下げる。このうち実勢価等改定は▲0.43%、市場拡大再算定の見直し等は▲0.01%で、差分は19年10月の消費税率引き上げ対応の改定分。材料価格の改定率は▲0.02%(うち実勢価等改定分▲0.01%)。

 

勤務医の働き方改革への対応は、診療報酬本体(0.08%の特例分)とは別に、地域医療介護総合確保基金として公費143億円程度を予算計上する。上限規制を超える時間外労働が出来る限り早期に解消されるように、医療機関による労働時間の短縮を促進する制度的対応などに加えて、診療報酬と同基金での対応を検討する。

 

なお、今回の改定は診療報酬本体の改定財源に消費税財源が含まれるなど、通常の改定とは異なるため、診療報酬全体の改定率(いわゆるネットの改定率)を単純に算出することはできない。

 

 

>>>前回(2018年度)の診療報酬改定のおさらいをする

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出典:Web医事新報

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