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医療

歯科医8割が薬局に期待~口腔内環境チェック実施で

薬+読 編集部からのコメント

2015年9月より、経済産業省から「歯科医業に該当しない」との見解が示された「薬局における唾液による口腔内環境チェック」について、歯科医師の約8割が肯定的に捉えていることが、慶應義塾大学薬学部の山浦教授らが実施した調査で明らかになりました。来局者から唾液を採取し、市販の検査機器で虫歯や歯周病のリスクを評価するもので、歯科医師の多くは評価結果に基づく受診勧奨や情報提供などの役割を薬局薬剤師に期待していました。「患者の歯・歯茎の健康意識が高まる」「口腔疾患の早期発見につながる」などの賛成意見が多く、歯科医師たちは薬局から歯科医院へと患者さんをつなげてほしいと考えていることが分かりました。

慶大・山浦氏ら調査

薬局で実施する口腔内環境チェックを歯科医師の約8割が肯定的に捉えていることが、慶應義塾大学薬学部の山浦克典教授らが実施した調査で明らかになった。来局者から唾液を採取し、市販の検査機器で虫歯や歯周病のリスクを評価するもので、歯科医師の多くは評価結果に基づく受診勧奨や情報提供などの役割を薬局薬剤師に期待していた。山浦氏らは、「薬局の口腔内環境チェックは健康サポート機能の向上に役立つほか、歯科医師との連携強化にもつながる」として、多くの薬局で取り組むよう呼びかけている。


調査は、東京都内でランダムに抽出した1000軒の歯科医院を対象とし、昨年7~8月に実施。郵送で質問紙を送付し、259件の回答を得た。

 

その結果、薬局で行う口腔内環境チェックを「知っている」と回答した歯科医師の割合は、5.0%と低かったものの、口腔内環境チェックの実施について45.2%は「積極的に実施してほしい」、39.4%は「どちらかといえば実施してほしい」と回答するなど、8割以上の歯科医師が肯定的に捉えていることが明らかになった。

 

賛成理由としては「患者の歯・歯茎の健康意識が高まる」「口腔疾患の早期発見につながる」などの意見が多く、口腔内環境チェック実施後に薬局薬剤師に何を期待するかを聞いたところ、「歯科医院への受診勧奨」「歯科医院向けの情報提供書の発行」という声が多かった。歯科医師の多くは、薬局から歯科医院へと患者をつなげてほしいと考えていることが分かった。

 

薬局との連携の意思を聞いたところ、79.2%の歯科医師が「薬局と連携したい」と回答。連携推進に必要なものとしては「連携に関する地域の仕組み」「情報共有のための統一書式やツール」「連携に対する診療報酬上の加算」を望む声が多かった。

 

山浦氏は、「歯科医師のニーズは未知数で、反対意見も少なくないと思っていたが、多くの歯科医師が前向きに捉えてくれていた。歯科医院と薬局が連携し、地域住民の健康増進に役立つようなことができればいいと思う」と話す。

 

薬局での唾液による口腔内環境チェックは、2015年9月に経済産業省から歯科医業に該当しないとの見解が示され、実施可能になった。

 

山浦氏が薬局長を務める同大薬学部附属薬局では、アークレイが市販する検査機器を導入。

 

唾液を含んだ水を専用の試験紙に滴下し、機器にセットすると、虫歯菌、酸性度、白血球、アンモニアなど6項目の結果をもとに虫歯リスク、歯周病リスク、口腔清潔度をわずか5分で判定できる。

 

岩田紘樹助教は「実施可能になったとはいえ、口腔内環境チェックに取り組んでいる薬局はごく少数。歯科医師のニーズは高く、今後多くの薬局で普及させる意義は大きい」と強調する。

 

実際、過去1年間に定期歯科健診を受けている国民は約半数しかいないのが現状である。岩田氏は「薬局には地域住民の健康を支援する役割が求められている。定期歯科健診を受けていない人には、薬局で簡易的な検査を受けてもらいたい。虫歯や歯周病は、糖尿病や心疾患の原因にもなり得る。病気を防ぐ意味からも、薬局薬剤師がもっと関わっていいのではないか」と話している。

 

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出典:薬事日報

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