医療

無薬局町村は全国の7%~在宅可能薬局なし69町村 厚生労働省

薬+読 編集部からのコメント

1次医療圏内に薬局がない無薬局町村は全体の約7%となる138の自治体に上るという集計結果を、厚生労働省が薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会に示しました。夜間休日対応薬局がない市区町村は124、在宅対応可能薬局がない市区町村は69でした。

厚生労働省は、3月時点で1次医療圏内に薬局がない無薬局町村が全体の約7%となる138の自治体に上るとの結果を、18日の薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会に示した。夜間休日対応薬局がない市区町村は124、在宅対応可能薬局がない市区町村は69だった。厚労省は「あくまで指標値であり、薬局がない市区町村でも近隣の市区町村の薬局が対応している場合がある。この結果だけで一概に判断できない」とコメントしている。

 

厚労省は1次医療圏ごとの薬局における在宅対応に関する体制・機能等の状況を速報値で公表。8月1日時点の薬局機能情報提供制度に基づき報告・公表されている薬局の情報をもとに、医薬局総務課において集計した。

 

その結果、1741市区町村のうち「薬局あり」は1603市区町村で、無薬局町村は138に上った。最も多かったのが北海道で27町村あり、長野県が13村、奈良県が12町村、福島県が11町村と続いた。東京も島しょ部の8町村が無薬局地域となっていた。

 

夜間・休日対応薬局は、輪番制による対応を含め1479の自治体が「あり」とし、そのうち訪問看護ステーションがある自治体は1240だった。

 

一方、夜間休日対応薬局が「なし」は124の自治体で見られ、そのうち訪問看護ステーションがあるのは40だった。

 

在宅対応可能薬局は1534の自治体で、そのうち訪問看護ステーションがあるのは1260となった一方、在宅対応可能薬局が「なし」の自治体は69、そのうち訪問看護ステーションがあるのは20の自治体で見られた。

 

地域連携薬局がある市区町村は861、地域支援体制加算算定薬局がある市区町村は1292となった。

 

調査は、6月に閣議決定された規制改革実施計画において、今年度上期までに「1次医療圏ごとの薬局における在宅対応に関する体制・機能等の情報を公開する」よう求められたことを受けて対応したもの。

 

厚労省は、今回公表した結果について「あくまでも指標値」との認識を示した上で、「1次医療圏に薬局がない場合でも近隣の市区町村が対応している場合もあり、数字だけでは実態が分からない。この結果だけで、離島やへき地における医療提供体制の課題を言い表すのは難しい」と指摘。薬局や在宅可能な薬局がない地域での実態を把握するための調査が必要との考えを示している。

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出典:薬事日報

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