処方箋に一部保険外療養欄 ~ OTC類似薬制度創設で 中央社会保険医療協議会総会
厚生労働省は、OTC類似薬の一部保険外療養制度の創設に伴う療養担当規則等の見直し案を9日の中央社会保険医療協議会に示した。対象となるOTC類似薬について、別途負担の対象か対象外かを明確にするため、処方箋に新たに「一部保険外療養」欄を設ける。来年3月以降に対象医薬品を処方する際は別途負担の対象の場合は「○」、対象外の場合は「-」を記載する様式に見直す。
省令・告示改正により院内掲示義務等も整理する。保険医療機関と保険薬局には、評価療養や患者申出療養、選定療養などの内容や費用について院内掲示およびウェブサイトへの掲載が義務付けられているが、今回導入する一部保険外療養については、こうした掲示義務の対象としない。
省令改正では、一部保険外療養の具体的内容として「要指導医薬品または一般用医薬品との代替性が特に高い医療用医薬品の処方または調剤」を位置付ける。告示改正では、OTC類似薬の一部保険外療養において、薬剤費の4分の1に当たる別途負担分を除いた額を保険外併用療養費の支給対象とする。
また、厚労省から円滑な制度運用に向けた実務対応案も示された。電子カルテを使用する医療機関向けには、対象医薬品の薬剤コードや医療用医薬品とOTC医薬品で効能・効果が一致しない傷病名の一覧、レセプトに記載する「別途負担を求めない理由」の標準例など、システム改修に必要な情報を国が公表する。
対象医薬品が処方された際、電子カルテやレセプトコンピュータで年齢、公費負担医療の資格、傷病名などを参照し、別途負担の対象外となる可能性を表示できるようにするほか、効能・効果の不一致や別途負担を求めないケースの理由を選択できる仕組みの構築を想定しており、医師の負担軽減につながるよう国が必要な情報提供を行う。
一方、癌や指定難病、長期使用の必要性など医学的判断を要する事項は、システムによる自動判定は行わず、診療内容を踏まえて医師が最終的に判断することを基本とした。
処方箋保存5年間に延長
この日の総会で中医協は、保険薬局および保険薬剤師療養担当規則を見直し、保険薬局における処方箋と調剤録の保存期間を現行の3年間から5年間に延長することを上野賢一郎厚生労働相に答申した。厚労省は関連する省令・告示を改正し、2027年5月20日に施行する。
処方箋の保存期間延長は25年5月公布の改正医薬品医療機器等法に関する議論の取りまとめに盛り込まれていた。医師・歯科医師の診療録は5年間の保存が義務付けられているほか、電子処方箋管理サービスでは処方箋を調剤済みとなった日から5年間保存する仕組みとなっている。
一方、薬局で保管する処方箋と調剤録の保存期間は3年間にとどまっており、薬局情報のDXや標準化を進める中で、医療機関との保存期間の不整合が課題となっていた。このため、保存期間を5年間に統一し、制度の整合性を図る。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
厚労省がOTC類似薬の一部保険外療養制度の創設に伴う療養担当規則等の見直し案を中央社会保険医療協議会(9月9日)に提示。対象OTC類似薬について、別途負担の対象か対象外かを明確にするため、処方箋に新たに「一部保険外療養」欄を設けます。