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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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Q129 他の薬局の悪口を言う患者さんに何と答えればいい?
Q129 他の薬局の悪口を言う患者さんに何と答えればいい?
「あそこの薬局は待ち時間が長い」「あの病院の看護師は冷たい」と、他の医療機関のクレームを話していかれた患者さんがいました。返事をしないわけにもいかないし、かといって肯定もできないので、苦笑いを浮かべるしかなかったのですが、どう対応すればよかったのでしょうか。

Answer
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同調せず、患者さんの話を軽く聞き流せるようになりましょう
他の医療機関について愚痴や悪口を言う患者さん。どの薬局にも一人や二人はいそうですね。このようなケースでは、対応の仕方が分からないと困ってしまうと思いますが、患者さんの話に決して同調せずに、軽く聞き流すのがおすすめです。
 
愚痴や悪口を言うのは、寂しがり屋やプライドが高い人で、「誰かに相手をしてほしい」「かまってほしい」という場合に多いように思います。特に意図があって愚痴を言うわけではなく、ただ癖になっている場合もあります。
 
愚痴や悪口が始まったら、そんな患者さんの背景や理由を推察して、丁寧に聞いているフリをしながら聞き流しましょう。肯定も否定もせず、「そうなんですね」「大変ですね」などと軽く返しながら話を聞き流すのが一番です。大切なのは、決して同調せず、愚痴や悪口に参加しないこと。愚痴や悪口をよく言う人は、話を聞いてほしいのと同時に「誰かと一緒になって話をしたい」と思っています。相手の反応が薄ければ、「この人に言っても反応がない」と感じて、そのうち言わなくなると思います。慣れるまでは聞き流すのが難しいと思うかもしれませんが、薬の確認や薬歴チェックに集中すれば、自然にできるようになります。
 

早めに話題を切り替え、愚痴を聞いたら反面教師にする
誰からも相手にされず寂しいからという理由で愚痴を言う人は、いつも相手になってくれる人を探しています。しかしよくよく考えると、文句を言いながらもその薬局や病院に通い続けているのですから、止めるほど嫌なわけではないのです。何か話しかけたいけど話題が見つからない……そんな理由でなんとなく愚痴を言ってしまうのかもしれません。そこで、愚痴が出る前に、あるいは愚痴を言い始めたなと思ったら早めに相談者さんから話題をさっと切り替えてしまいましょう。
 
別の考え方もできます。愚痴や悪口を聞いたら、心の中で反面教師にするのです。「あの薬局は待ち時間が長い」と聞けば、「この患者さんは待ち時間が長引くのを嫌がる」ことがわかります。「あの病院の看護師は冷たい」という話から、どんな態度や言葉を冷たいと感じたのかがわかれば、自分も気を付けようと業務に活かすことができます。
 
心の中で、「今日はどんな悪口が出てくるのかな」と楽しみつつ、決して悪口には乗らずに視点を変えて学びにしてしまいましょう。心構え一つで、どんな患者さんにも落ち着いて対応できるようになれます。頑張ってください。
<この記事を読んだ方におすすめ>
愚痴や悪口には乗らず、軽く聞き流したり話題を切り替えたりする心の余裕を持ちましょう。
愚痴や悪口には乗らず、軽く聞き流したり話題を切り替えたりする心の余裕を持ちましょう。

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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