薬機法

患者宅薬剤直送は「不適切」 ~ 調剤一部外部委託案を了承 薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会

薬+読 編集部からのコメント

法制化後の調剤業務の一部外部委託に関する案を厚労省が薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会に示し、了承されました。受託薬局から患者宅への薬剤直送は、現時点では不適切としています。

厚生労働省は15日、法制化後の調剤業務の一部外部委託に関する案を薬局・薬剤師の機能強化等に関する検討会に示し、了承された。一包化(計量による調製を含むものを除く)などを特定調剤業務の範囲とし、委託先範囲は同一都道府県内とした一方、受託薬局から患者宅への薬剤直送は現時点では不適切とした。厚労省は必要な手続きを進めた上で、来年5月1日までに施行する予定。

 


 

この日の検討会で示された厚労省案は、▽特定調剤業務の範囲▽委託先の地理的範囲▽説明と理解▽いわゆる直送の扱い――でまとめた。特定調剤業務の範囲は、大阪市などが取り組んでいる国家戦略特区実証事業等を踏まえ、計量による調製を含むものを除く一包化を対象とした。

 

吸湿性等の問題で一包化できない錠剤・カプセル剤をテープで止める作業などは委託薬局の負担軽減が見込まれるなどとして、「同一処方箋で一包化されないその他の薬剤のうち、一包化した薬剤と同一時点での服薬を前提とした他の薬剤を組み合わせる作業」も特定調剤業務の範囲に含めるとした。

 

委託先の地理的範囲は同一都道府県内とし、都道府県をまたぐ委受託の例外規定は改正医薬品医療機器等法施行時点では設けない。その上で、遠隔管理の販売制度に関しては、地理的制限の見直しを「法施行後2年以内に結論を出し、結論を得次第速やかに措置する」としているため、調剤業務の一部外部委託についても一体的に対応することとした。

 

患者・家族への説明については、これまで外部委託が実施されておらず、薬剤交付までに一定の時間を取るため、文書または電子ファイル等を用いて外部委託の実施を丁寧に説明し、患者が理解した上で行う。説明の際に患者等の署名は必須とせず、理解を得たことを調剤録等に記録するとした。

 

一部調剤業務の受託薬局から患者宅への薬剤の配送(直送)は、薬剤師の手元に薬剤がない状態で一部監査を分離して行うことは十分な技術的蓄積がないために調剤過誤のリスクがあるなどとして、現時点では実施は適切でないとした。今後、特区での実証やその他のエビデンスが得られた場合、これらの結果を踏まえて取り扱いを検討する。

 

構成員からは厚労省案に賛同する声が相次いだが、山口育子構成員(ささえあい医療人権センターCOML理事長)は、患者への説明について「説明で十分な理解が得られなければ、患者は委託を拒否できることが伝わるよう周知してほしい」と求めた。

 

そのほか、委託の地理的範囲をめぐり、川上純一構成員(日本病院薬剤師会副会長)は「都市部や配送センターがある県などに委託先が一極集中する場合もある」と懸念を示したほか、磯崎哲男構成員(神奈川県医師会理事)は直送に関する特区での実証について「大都市だけでなく、離島・へき地など医療リソースが少ない地でのエビデンス取得に向けて企画してほしい」と訴えた。

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出典:薬事日報

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