薬情報

アトピー再燃予防は対象外 ~ ステロイド外用薬別途負担 社会保障審議会医療保険部会

薬+読 編集部からのコメント

社会保障審議会医療保険部会が一部保険外療養制度の具体的運用について議論を実施。アトピー性皮膚炎で再燃予防を目的とするプロアクティブ療法として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用する場合を別途負担の対象外とする方向性を概ね了承しました。

社会保障審議会医療保険部会は11日、OTC類似薬の保険給付見直しに伴う一部保険外療養制度の具体的運用について議論し、アトピー性皮膚炎で再燃予防を目的とするプロアクティブ療法として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用する場合を別途負担の対象外とする方向性を概ね了承した。一方、来年3月の制度開始を控え、患者や医療現場の混乱を防ぐため、国民や医療関係者への周知を早急に進めるよう求める意見が相次いだ。16日の次回会合で取りまとめ案が示される見通し。

厚生労働省は、前回会合までの意見や患者団体へのヒアリングを踏まえ、アトピー性皮膚炎に対するプロアクティブ療法として通年にわたり定期的にステロイド外用薬を使用する場合は、別途負担の対象外とする案を提示した。同療法は、急性期治療によって寛解導入した後、保湿外用薬によるスキンケアに加え、ステロイド外用薬などを週2回程度間欠的に塗布し、寛解状態の維持を図る治療法と位置付けられている。

 

長期使用等が医療上必要な場合の取り扱いについては、年間概ね50週という目安は維持しつつも、50週分の処方実績を一律に求めるのではなく「少なくとも6カ月程度の使用実績」と「その後も年間を通じた使用が必要との医師の医学的判断」を組み合わせて確認する考えを示した。診療情報提供書やお薬手帳、オンライン資格確認による薬剤情報などを活用した確認で足りるとした。

 

また、制度の円滑な運用に向けては、対象医薬品の薬剤コードや医療用医薬品とOTC医薬品で効能・効果が対応しない症状・病名一覧、レセプトに記載する別途負担を求めない理由の標準例などを公表し、電子カルテやレセコンへの反映を支援する方針も示した。紙カルテの医療機関向けには、チェックシートを作成する。

 

一方、委員からは、制度開始後の現場対応を懸念する声も相次いだ。島弘志委員(日本病院会副会長)は「処方医への制度周知が重要。薬局や医療機関への問い合わせ増加も懸念される」と指摘した。

 

袖井孝子委員(高齢社会をよくする女性の会理事)は、「制度開始後に患者から最も質問や苦情を受けるのは薬剤師になる可能性がある」と述べ、患者が会計時に初めて負担増に気づくケースも想定されるとして、国による分かりやすい説明資料の作成を求めた。

 

渡邊大記委員(日本薬剤師会副会長)は「実際に患者が支払いを行うのは薬局であり、患者への説明負担が生じる」と強調。制度開始前から国民向け周知を進めると共に、運用上生じる疑義に迅速に対応できる体制整備を求めた。

  • 薬剤師のための休日転職相談会
  • 薬剤師の転職・求人・募集はマイナビ薬剤師/5年連続満足度NO.1

出典:薬事日報

ページトップへ