薬剤師会

148製品から危険ドラッグ‐13年度買上調査

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省が2013年度「無承認無許可医薬品等買上調査」の結果を公表しました。調査した302製品のうち148製品から医薬品成分と指定薬物などが検出されたということです。また危険ドラッグの全製品から指定薬物が検出されたという結果も報告されています。

健康食品2製品に医薬品成分

 

厚生労働省は、医薬品成分を有する健康食品や危険ドラッグの流通実態を調べた2013年度「無承認無許可医薬品等買上調査」の結果を公表した。買い上げ302製品のうち148製品から、等が検出されたことが分かった。現在までに健康被害は発生していない。強壮効果を目的に販売されている健康食品154製品からも2製品3種類の医薬品成分が検出された。

 

危険ドラッグの調査は、13年11月20日から14年1月20日の期間に、28都道府県で買い上げを実施、分析を行った。その結果、148製品中146製品から31種類の麻薬・指定薬物が検出された。

 

買い上げた製品と検出された成分の内訳を見ると、11製品から買い上げ以前に指定薬物となっていた成分として10種類が検出された。また、141製品から買い上げ以降、14年11月8日までに指定薬物として指定された成分として21種類が検出された。さらに、7製品から買い上げ以降に麻薬として指定された成分3種類を検出した。

 

また、強壮効果を目的として販売されているいわゆる健康食品154製品について、39道府県で買い上げを実施した結果、2製品からシルデナフィル、ホンデナフィル、アセチルアシッドの3種類の医薬品成分が検出された。

 

厚労省は、指定薬物を含む製品の使用を直ちに中止し、めまいや嘔吐など健康被害が疑われる場合は医療機関を受診するよう呼びかけている。

 

今回、各都道府県で購入した製品の成分分析は、国立医薬品食品衛生研究所で実施した。既に指定薬物等の成分が検出された製品を購入した都道府県に対し、分析結果を連絡済みで、販売停止や回収等の措置が取られている。

全危険ドラッグに指定薬物‐ネット調査で判明

 

また厚労省は、13年度「インターネット販売製品の買上調査」の結果も公表した。いわゆる健康食品81製品を購入し、国衛研で分析した結果、半数以上の49製品から医薬品成分が検出され、危険ドラッグ52製品全てから指定薬物・麻薬が検出されたことが明らかになった。厚労省は、医薬品成分が原因で頭痛などの健康被害を起こす可能性があるとして、個人輸入しないよう注意喚起した。

 

今回、強壮、痩身を目的としたいわゆる健康食品、危険ドラッグを対象に、海外に所在地のあるサイトから買い上げを行い、成分を分析した結果、購入したいわゆる健康食品81製品のうち42製品から医薬品成分が、危険ドラッグ52製品全てから指定薬物・麻薬が検出された。

 

また、いわゆる健康食品とは別に、海外で販売されている医薬品であることを標榜して販売されていた国内未承認の26製品についても、表示されている成分が含有されていないなどの偽造医薬品かどうか確かめるため、個人輸入代行サイトを通じて購入し、分析を行ったところ、1製品で表示された成分が検出されなかった。

 

厚労省は、これらの製品を使用しないよう呼びかけると共に、販売していた海外のサイトに対しては、警告メールの送信や対応するレジストラへの削除要請などを行い、製品販売と広告が注視されるよう指導、取り締まりを徹底していく。

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出典:薬事日報

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