薬剤師会

ニザチジンも自主回収へ~一部ロットでNDMA検出

薬+読 編集部からのコメント

抗潰瘍薬「ニザチジンカプセル75mg『オーハラ』、同150mg『オーハラ』」の一部について、大原薬品が23日から自主回収(クラスI)を開始しました。二つのロットから発癌性物質「N-ニトロソジメチルアミン」(NDMA)が管理水準を超えて検出されたためです。NDMA検出が報告されるラニチジン製剤では製薬企業11社が予防的措置を含め、すでに自主回収を発表していますが、類似化合物のニザチジン製剤にもその動きが拡大。大原薬品以外でニザチジン製剤を販売しているゼリア新薬、沢井製薬、東和薬品、陽進堂、マイラン製薬、ニプロESファーマでも分析調査を行っていますが、調査結果が出ていない現段階では出荷を続けています。

大原薬品は23日から、抗潰瘍薬「ニザチジンカプセル75mg『オーハラ』、同150mg『オーハラ』」の一部について、自主回収(クラスI)を開始した。二つのロットから発癌性物質「N-ニトロソジメチルアミン」(NDMA)が管理水準を超えて検出されたため。NDMAの検出が報告されているラニチジン製剤では製薬企業11社が予防的措置を含め自主回収を発表したばかりだが、類似化合物のニザチジン製剤にその動きが広がりつつある。ニザチジンの先発品を販売するゼリア新薬や後発品メーカーでもNDMAの検出がないか分析調査が進められている。


ラニチジンとニザチジンは、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などを適応としたH2受容体拮抗剤。海外でラニチジン製剤と原薬にNDMAが検出され、欧米規制当局が安全性評価を開始したことを受け、厚生労働省が9月17日付でラニチジンとニザチジンを販売する製薬企業にNDMAの検出有無を分析するよう事務連絡を発出していた。11社が予防的措置を含めラニチジンの自主回収を行っていたが、ニザチジンについては出荷停止の対象外となっていた。

 

そんな中、ニザチジンを販売する大原薬品で分析を行った結果、二つのロットの原薬からNDMAが検出され、自主回収を行うことになった。現時点で発癌性を示唆する事象は認められていない。

 

該当するロットは、使用期限が残り4カ月となっており、医薬品卸での流通在庫は残っていないという。該当ロット以外の製品でNDMAの検出はなかった。

 

現在は該当する二つのロットで使用した原薬の製造元とは異なる原薬メーカーから調達しており、該当製品以外のロットについては、全て問題ないことを確認している。また、患者に処方された該当製品については、既に手元に残っていないことが予測されるとして、患者からの回収は行わない方針。

 

大原以外でニザチジン製剤を製造販売しているゼリア新薬、沢井製薬、東和薬品、陽進堂、マイラン製薬、ニプロESファーマもNDMAの混入に関する分析調査中だが、調査結果が出ていない現段階では出荷を続けているという。

 

 

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出典:薬事日報

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