【骨太方針を閣議決定】薬局・薬剤師の役割追加 ~ MFN価格政策にも言及 政府
政府は21日、「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太の方針)を閣議決定した。先月30日公表の原案から、「薬局機能および薬剤師の果たす役割の強化」を明記。創薬・先端医療イノベーション分野では、米国の医薬品に関する最恵国待遇(MFN)価格政策にも対応して必要な医薬品等が確実に上市される環境整備に取り組むことなども盛り込んだ。
原案から新たに追記されたものを見ると、「攻めの予防医療と疾病対策」として、地域住民の健康増進に資する薬局機能および薬剤師の果たす役割の強化が明記された。
創薬・先端医療イノベーションの項目では、引き続き、革新的医薬品・医療機器等の創出に向けて、諸外国の医薬品をめぐる政策の動きがある中でも必要な医薬品等が確実に上市される環境整備を行うことを記載しているが、諸外国の政策の一例として、米国の医薬品に関するMFN価格政策を挙げた。
また、具体的な研究開発・生産等の対象として、ラジオアイソトープ(RI)の開発・製造・安定供給・医療提供体制等の整備に必要な取り組みを進めることも盛り込んだ。
医薬品の安定供給と国民負担軽減の観点から、来年度薬価改定は実施することを引き続き明記した上で、改定実施の前提として「経済・物価動向等の影響を受ける市場実勢価格を薬価調査等により的確に把握すること」を明記した。
その他の医療分野に関する記載内容は、概ね原案と同様のものとなった。
OTC類似薬の保険給付見直しの施行とその状況等を踏まえた27年度以降の対象範囲拡大に向けた検討など、政府の「全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋(改革工程)」などに基づく取り組みを進める。先行バイオ医薬品については、バイオ後続品の普及促進に向けた環境整備の状況を踏まえて保険給付のあり方を見直すほか、長期処方やリフィル処方の活用、地域フォーミュラリの全国展開、休薬・減薬などの効果的・効率的な治療の促進により、給付の効率化や適正化を図りつつ、質の高いサービスを提供するとした。さらに、セルフメディケーション推進の観点から、医薬品・検査薬のスイッチOTC化に向けた実効的な方策を検討した上で、必要な措置を取ることとした。
成長戦略は原案踏襲
また政府は、40年度までに累計370兆円超の官民投資を見込む戦略17分野における「日本成長戦略」も同日に閣議決定した。
戦略の目標と実現に向けた道筋、政策手段等を示した官民投資ロードマップのうち、創薬・先端医療分野の40年度までの投資内訳は、医薬品・再生医療等製品におけるファーストインクラス(FIC)、ベストインクラス(BIC)製品に23兆4000億円、感染症対応製品で7兆2000億円、バイオ医薬品・再生医療等製品に20兆8000億円、革新的デバイス(AI、ロボティクス等)を活用した先端医療に11兆6000億円、ライフログデータ等を活用したヘルスケア関連サービスに1兆1000億円とした。
新規作用で世界初承認となるFICや、同一作用の中で最も有用性が高いBICを含めた特許品の世界市場が年平均9.6%で拡大している現況を明記。世界の医薬品市場の約6割を占める日米欧での同時承認獲得を目指すほか、日本の特許品市場を世界水準の成長に乗せる目標を示した。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
政府が骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針2026)を閣議決定(7月21日)。6月30日公表の原案より「薬局機能および薬剤師の果たす役割の強化」が明記。地域住民の健康増進に資する薬局機能および薬剤師の果たす役割の強化も明記されています。