薬剤師の接遇マナー・テクニック 公開日:2026.09.01 薬剤師の接遇マナー・テクニック
困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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Q200 覚えると役立つ!医療接遇の言葉遣い例文集

 


 

Q200 覚えると役立つ!医療接遇の言葉遣い例文集

 

本連載の第200回を記念した特別編として、今回は薬剤師が覚えておくと役に立つ、医療接遇の言葉遣い例文集をご紹介します! 調剤薬局で働いている方や、接遇スキルの向上を目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

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調剤薬局を訪れる患者さんの中には、初めて来局する方、定期的に来局される方、急いで薬がほしい方など、さまざまな方がいらっしゃいます。また、患者さん応対の場面を考えても、処方せん受け付け、問診票の記入依頼、服薬指導、会計、クレーム応対など、シチュエーションは多岐にわたります。
 
薬剤師は、それぞれの患者さんの状況や場面ごとに、適切な対応を行うことが求められます。よく使う挨拶や声かけのフレーズを頭に入れておくと、たとえ緊急時であっても落ち着いて対応できるでしょう。特に、患者さん応対に慣れていない人や苦手意識を持っている人は、よく使う言い回しや言葉遣いを覚えておくと気持ちに余裕ができます。ぜひ以下で紹介する例文を参考にしてみてください。

 

1. (状況別)調剤薬局でよく使う言葉遣いや言い回しの例文

①処方せん受付~保険証・お薬手帳の確認

薬局を訪れる患者さんは、事情や状況が一人ひとり異なります。患者さんの様子をよく見て、状況に合った適切な言葉を丁寧に伝えましょう。

 

● こんにちは、今日はどう(いかが)なさいましたか?
● こんにちは、処方せんをお預かりいたします。
● お薬の準備ができましたらお呼びいたします。おかけになってお待ちください。
● お薬手帳をお持ちでしたらお預かりいたします。
● 保険証のご提示をお願いいたします。
● 法令に基づき、毎月保険証の確認をさせていただいております。
● マイナンバーカードをお持ちでしたら、カードリーダーにかざしてご提示ください。

 
🔽 保険証確認に関する相談に回答した記事はこちら
薬剤師の接遇マナー・テクニック Q173 薬局の保険証確認時にいつも「忘れた」と言う患者さんにどう対応する?

 

②問診票記入のお願い

個人情報を書きたくないという患者さんや、医療機関で記入してきたから二度書きたくないという患者さんは少なくありません。患者さんの気持ちを推察し、丁寧にお願いする姿勢で対応しましょう。

 

● お薬を安全にお渡しするために、問診票のご記入をお願いしております。
● こちらにアレルギーや既往歴などをご記入いただけますでしょうか ?
● お薬の飲み合わせや副作用を確認するため、ご記入をお願いできますでしょうか?
● ご記入いただきありがとうございます。お薬をご用意いたしますのでお待ちください。
● ご協力ありがとうございます。内容を確認いたします。

 
🔽 問診票記入に関する相談に回答した記事はこちら
薬剤師の接遇マナー・テクニック Q189 薬局で「問診票を書きたくない」という患者さんへの対応方法

 

③待ち時間が長い場合の声かけ

連休前などで医療機関が混み合っていると、薬局での待ち時間も長くなりがちです。患者さんの気持ちを受けとめ、安心や信頼を感じてもらえるような声かけをしましょう。

 

● お待たせして申し訳ありません。
● お待たせして申し訳ございません。もう少々お待ちください。
● お薬の準備ができましたらお呼びいたします。
● お待たせして申し訳ございません。あと○人で順番がきますので、今しばらくお待ちください。

 
🔽 待ち時間が長引いてしまったときの対応に関する相談に回答した記事はこちら
薬剤師の接遇マナー・テクニック Q12 お待たせしたときの誤り方

 

④会計・お見送り

服薬指導・会計をして患者さんをお見送りする際には、患者さんへの思いやりの心を伝えるひと言を添えると、再来局促進につながります。

 

● 本日のお薬代は○○円です。
● お大事になさってください。
● お気をつけてお帰りください。
● (天気の悪い日など)お足元に気をつけてお帰りください。
● 何かわからないことがあれば、いつでもお立ち寄りください。
● ご質問があれば、お電話でも構いませんので、いつでもご連絡をお願いいたします。

 

 

2. クッション言葉の例文

薬局を訪れる患者さん、特に初めての患者さんの中には、緊張や不安を感じている人もいます。患者さんとのやり取りをスムーズに進めるため、そして何より患者さんに安心と安全を感じていただくためには、丁寧な言葉遣いが欠かせません。
 
そこで役立つのがクッション言葉です。会話の冒頭にクッション言葉を使うと丁寧な印象を与えられるだけでなく、言いにくいことを切り出しやすくしたり、断りの言葉を柔らかい印象にしたりする効果があります。クッション言葉を使うことで、自分自身も冷静に落ち着いて話せるようになりますし、患者さんへの心遣いを伝えることもできます。
 
ここでは、場面ごとの例文をご紹介します。

 

①受付

● 恐れ入りますが、保険証のご提示をお願いいたします。
● 恐れ入りますが、こちらにお名前をご記入いただけますでしょうか?
● お手数ですが、番号札をお取りになってお待ちください。

 

②質問するとき

● お差し支えなければ、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?
● 差し支えなければ、ご都合のよい日時を教えていただけますか?

 

③詳細を尋ねたいとき

● もしよろしければ、もう少し詳しくお伺いできますでしょうか?
● お差し支えなければ、もう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?

 

④お願いするとき

● 恐れ入りますが、もう一度ご確認いただけますでしょうか。
● お手数ですが、今一度ご確認いただいてもよろしいでしょうか?
● 大変恐縮ですが、こちらにご記入いただけませんでしょうか?

 

⑤担当者が不在の場合

● あいにくですが、担当の者が席を外しております。
● 申し訳ございません、ただいま担当者が席を外しております。

 

⑥患者さんの意に沿えない場合

● 誠に申し上げにくいことではございますが、本日中のご対応は難しい状況です。
● 誠に申し訳ございませんが、書類のご用意は明日以降になります。
● 誠に勝手ながら、今回はこちらにご変更いただけませんでしょうか?

 
薬局では患者さん以外にも近隣の医療従事者や業者など、さまざまな人と会話が交わされます。今回紹介した例文を毎回そのまま使うのではなく、これらを参考にして相手や場面ごとに言い回しや表現を変えることが大切です。
 
薬局での会話は、目の前の患者さんだけでなく、周囲にいる患者さんなども見聞きしています。患者さんが信頼や安心を感じるような言葉遣いを身につけ、信頼関係づくりに役立ててほしいと思います。

  

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村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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