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抗インフル原薬も備蓄‐新型対策で方針追加

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省は、インフルエンザのパンデミックに備え、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄について、原薬の追加が了承されました。
なお、現在は、オセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、ペラミビル、ファビピラビルが対象で、製剤として備蓄保管を行っています。

厚生労働省は、新型インフルエンザのパンデミック発生時に備え、製剤として備蓄補完を行っている抗インフルエンザウイルス薬の備蓄について、原薬を追加することを厚生科学審議会の小委員会に提案し、了承された。備蓄を開始した2005年当時は、国内に薬剤の製造工場がなかったが、現在では製造工場で安定的な製造体制が確保されていることから、保管費用削減の観点からも原薬備蓄が必要と判断した。原薬の備蓄は国の備蓄とする。

 

新型インフルエンザのパンデミック発生時の抗インフルエンザウイルス薬の備蓄については、現在オセルタミビル、ザナミビル、ラニナミビル、ペラミビル、ファビピラビルが対象となっており、製剤として備蓄保管を行っている。

 

11日の小委員会では、現在は国内に抗インフルエンザウイルス薬の製造工場があり、安定的な製造体制が確保されていること、原薬備蓄はタンクの状態で保管できるため保管費用の削減が期待されることから、厚労省は効率的で安定的な抗インフルエンザウイルス薬の備蓄方法として原薬の備蓄を追加することを提案し、了承された。

 

パンデミック発生時に備蓄薬を放出する順位は、まず流通備蓄を含む市場流通、都道府県の備蓄、国備蓄となっている。国の備蓄分については、パンデミック発生から3カ月程度で製剤できることを条件に多様な備蓄をすることとされ、これらを踏まえ、抗インフルエンザウイルス薬の原薬備蓄は国備蓄のみとする。

 

また、昨年にバロキサビルが発売されたが、現時点で抗インフルエンザウイルス薬は臨床現場で複数の種類が用意されているほか、バロキサビルは今シーズンから本格的に使用される見込みであることから、臨床上の位置づけなどが定まっていないのが現状。

 

こうした状況を踏まえ、厚労省はバロキサビルの備蓄について、直ちに備蓄することはせず、臨床現場における使用状況を踏まえた上で引き続き検討することを提案し、了承された。

 

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出典:薬事日報

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