薬情報

11品目の添付文書改訂‐新たな記載要領適用受け

薬+読 編集部からのコメント

4月から添付文書の記載要領が改正されたことを知っていましたか?
→「原則禁忌」の項目が廃止となりました。

これを受け、厚労省では、
催眠鎮静剤「アモバルビタール」など11品目について、添付文書の「使用上の注意」の改訂を製造販売業者に指示しました。

厚生労働省は3月28日、日本新薬の催眠鎮静剤「アモバルビタール」(販売名:イソミタール原末)など11品目について、添付文書の「使用上の注意」の改訂を製造販売業者に指示した。今年度から新記載要領を適用し、「原則禁忌」の項目を廃止することを受けた措置。これら11品目について、類薬の添付文書の記載内容などを考慮し、原則禁忌の記載内容を「禁忌」の項目に移行するよう通知した。

 

アモバルビタール(イソミタール原末=日本新薬)、セコバルビタールナトリウム(注射用アイオナール・ナトリウム(0.2)=日医工)、ペントバルビタールカルシウム(ラボナ錠50mg=田辺三菱製薬)については、海外の添付文書などで急性間歇性ポルフィリン症の患者を禁忌としていることから、原則禁忌の「急性間歇性ポルフィリン症の患者」を禁忌の項に移行する。

 

バルプロ酸ナトリウム(デパケン錠、同R錠、同シロップ、同細粒=協和発酵キリン、セレニカR錠、同R顆粒=興和)では、効能・効果のうち、躁病および躁鬱病の躁状態の治療、片頭痛発作の発症抑制について、海外の添付文書で禁忌としていることを踏まえ、原則禁忌の「妊婦または妊娠している可能性のある婦人」を禁忌の項に移行し、「(躁病および躁鬱病の躁状態の治療、片頭痛発作の発症抑制の場合)妊婦または妊娠している可能性のある女性」に内容を変更する。

 

ヒドロキシエチルデンプン70000(ヘスパンダー輸液、サリンヘス輸液6%=フレゼニウスカービジャパン)では、類薬の同130000の添付文書で禁忌としているため、原則禁忌の「発疹等過敏症の既往歴のある患者」を禁忌の項に移行し、「本剤および本剤の成分に対し発疹等過敏症の既往歴のある患者」に記載内容を変更する。

 

ペニシラミン(メタルカプターゼカプセル=大正製薬)では、原則禁忌の「関節リウマチのうち、骨髄機能の低下している患者(重篤な血液障害等を起こす恐れがある)」を禁忌の項に移行し、「関節リウマチのうち、血液障害のある患者および骨髄機能の低下している患者(再生不良性貧血等の重篤な血液障害を起こす恐れがある)」に記載内容を変更する。

 

セフェム系、ペニシリン系、グリコペプチド系、ペネム系、カルバペネム系の各抗生物質については、ペニシリン系抗生物質のタゾバクタム・ピペラシリンなどの添付文書で「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」が禁忌となっていることから、原則禁忌の「本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者」を削除した上で、禁忌の項に記載している「本剤の成分によるショックの既往歴」と統合する。原則禁忌の項に、本剤の成分以外の薬剤に関する過敏症既往歴の記載がある場合は、同項から記載内容を削除しない。

 

今年度から適用を開始した添付文書の新記載要領では、原則禁忌と慎重投与の項目を廃止し、原則これら項目の記載内容は、新設される「特定の背景を有する患者に関する注意」の項目に移行することになっていた。

 

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出典:薬事日報

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