医療

【日薬調査】薬局の後発品使用率悪化~入手困難医薬品は3173品目

薬+読 編集部からのコメント

日本薬剤師会が実施した調査(7月27~8月2日に実施)結果によりますと、7月の単月後発品使用率が1月に比べて減少している薬局が半数以上に上ることが判明しました。使用率が最減少した薬局では約10%の下げ幅となっており、出荷調整などで入手困難になっている医薬品は3173品目に達しています。入手困難となっている医薬品は3173品目で、その理由として「出荷調整」が2207品目、「注文が断られた」が714品目となっており、全体の7割が出荷調整で入手困難となっています。

7月の単月後発品使用率が1月に比べて減少している薬局が半数以上に上ることが、日本薬剤師会が実施した調査結果で明らかになった。使用率が最も減少した薬局では約10%の下げ幅となっており、出荷調整などで入手困難になっている医薬品は3173品目に達した。一部の都道府県薬剤師会が実施した調査では、5月の単月後発品使用率が1月から減少していると回答した薬局が3割程度だったことを考えると、状況が悪化していることがうかがわれる結果となった。

調査は、1月から7月までの後発品使用率の状況を把握するため、7月27~8月2日までの間に日薬の医療保険委員会委員を介して協力が得られた166薬局を対象に回答を得た。

 

その結果、1月と7月の単月使用率を比較すると、166薬局のうち使用率が減少したのは84薬局と50.6%に上った。減少幅では「5%以上」は8.3%、「3~5%」が10.7%、「1~3%」が52.3%、「1%未満」が28.5%となった。最大で10%以上も減少している薬局もあった。

 

医薬品が入手困難になっている医薬品は3173品目で、その理由として「出荷調整」が2207品目、「注文が断られた」が714品目となっており、全体の7割が出荷調整で入手困難となっている。

入手困難な医薬品3173品目のうち、代替策として「現在、在庫で対応している」が1693品目と全体の半数を占めた。「他メーカーの後発品に切り替えて対応している」が582品目、「先発品に切り替えて対応している」が470品目、「同効薬に変更して調剤している」が162品目、「患者の希望でやむを得ず他の薬局を紹介している」が15品目となっている。

 

入手困難になっている主な医薬品は、骨粗鬆症治療薬「エルデカルシトール」が183と回答数が多く、高血圧症治療薬「ビソプロロール」が134、骨粗鬆症治療薬「アルファカルシドール」が129、抗アレルギー薬「オロパタジン」が123、喘息薬「プランルカスト」が111となった。

 

山本信夫会長は25日の定例会見で、日本ジェネリック製薬協会からの出荷調整品目が5000品目程度に上ることを説明した上で、「業界団体には現場から対応を要請しているが、十分な解決策に至るような答えはもらっていない」と現状を語った。その上で、「メーカー、卸、薬局や医療機関にある在庫を正確に把握し切れておらず、どう対応していいのかひたすら困惑している」と述べた。

 

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出典:薬事日報

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