薬価見直しなど緊急申入れ ~ 中医協委員に産業代表を 国民民主党
国民民主党の玉木雄一郎代表(写真㊧から4番目)らは12日、上野賢一郎厚生労働相に「成長産業にふさわしい薬価制度の確立に向けた緊急申し入れ」を行った。医薬品の供給不安やドラッグラグ・ロスの問題を背景に、中間年改定の廃止や原料高・物価高騰に対応した薬価制度への見直しなどを提言し、中央社会保険医療協議会委員に医薬品産業代表を追加するよう要望した。持続可能な社会保障制度の構築と、医薬品産業を成長産業と捉えた予算確保を行うよう求めた。
緊急申し入れでは、▽インフレ経済への移行を踏まえた薬価・流通制度の見直し▽イノベーションの促進▽医薬品安全保障の確立▽攻めの予防医療実現に向けた環境整備▽中医協のあり方の見直し――を要求。
インフレ経済への移行を踏まえた薬価・流通制度の見直しでは、中間年改定の廃止や原材料や物価の高騰に対応した臨時の薬価引き上げに加え、改定前の薬価を超えないというルールの撤廃により、メーカーや卸などが価格転嫁可能な薬価・材料制度とすることを求めた。
イノベーションの促進については、米国の最恵国待遇(MFN)政策を念頭に、先進国に劣後しない新たな薬価算定方式の導入や特許期間中の薬価維持などを求めた。
医薬品安全保障の確立の観点からは、重要供給確保医薬品などの国内設備投資に向けた補助や、次のパンデミックを見据えた抗菌薬やワクチンの平時からの買い上げ等の補助などを求めた。また、医薬品流通の持続性を確保するため、流通改善に向けた取り組みの実効性を高める方策を強化すると共に、薬価制度における流通コストの位置付けを実態に合わせて見直すことも要求した。
攻めの予防医療実現に向けた環境整備も要望した。生活者がその症状がOTC医薬品で対応可能かを判断し行動できるようヘルスリテラシーを向上させ、医療に適切につながるための施策として、診療・調剤報酬上の手当を検討するよう提言した。
生活習慣病薬や穿刺血等の低侵襲性検体を用いた検査薬等のスイッチOTC化をさらに推進すると共に、セルフメディケーションの適正使用推進の観点から薬剤師の職能拡大を検討することも求めた。
一方、中医協のあり方を見直し、本委員に医薬品産業の代表者を追加することを要望した。
緊急申し入れ提出後に記者団の取材に応じた玉木氏は、「医薬品産業の代表などが中医協で意見表明する際、厳しい現状を聞くための時間をきちんと確保していただきたい」と説明。「大臣からは『思いはわれわれと同じであり、検討させていただく』との回答があった」と明かした。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
国民民主党の玉木代表らが上野厚労相に「成長産業にふさわしい薬価制度の確立に向けた緊急申し入れ」を実施(6月12日)。持続可能な社会保障制度の構築と、医薬品産業を成長産業と捉えた予算確保を行うよう求めました。