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抗癌剤「カボメティクス」、費用対効果で良好な結果

薬+読 編集部からのコメント

中央社会保険医療協議会は5月18日の総会で、「根治切除不能または転移性の腎細胞癌」と「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌」を効能・効果とする武田薬品の抗癌剤「カボメティクス錠」(一般名:カボザンチニブリンゴ酸塩)の費用対効果評価案を了承しました。比較対照薬と比べ、根治切除不能・転移性腎細胞癌では1次・2次治療のいずれにおいても価格調整係数1.0を示し、肝細胞癌では「効果が同等で費用削減」と良好な結果となりました。薬価は据え置きとなる公算が大です。

中央社会保険医療協議会は18日の総会で、武田薬品の抗癌剤「カボメティクス錠」(一般名:カボザンチニブリンゴ酸塩)の費用対効果評価案を了承した。比較対照薬に比べ、根治切除不能・転移性腎細胞癌では1次・2次治療のいずれにおいても価格調整係数1.0を示し、肝細胞癌では「効果が同等で費用削減」と良好な結果となった。今後、総合的評価のもとで価格調整を行うプロセスとなるが、薬価は据え置きとなる公算が大きい。

 

カボメティクスは、「根治切除不能または転移性の腎細胞癌」と「がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞癌」を効能・効果としている。有用性加算II10%が適用され、薬価は20mg錠が8007.60円、60mgが2万2333.00円で、予測販売額がピーク時の10年目に127億円としているため、費用対効果評価の対象となった。

 

この日の総会で示された費用対効果評価案では、腎細胞癌のうち、1次治療はスニチニブ、2次治療以降はエベロリムスとアキシチニブを比較対照とした結果、いずれも「200万円/QALY以上750万円/QALY未満」で、価格調整係数は1.0となった。

 

肝細胞癌に関しては、二次治療以降にレゴラフェニブを比較対照としたところ、「効果が同等かつ費用が削減」とした。

 

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出典:薬事日報

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