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薬剤師ならおさえておきたい!サプリメントの考え方とエビデンスのある機能性成分

薬剤師だからこそ、専門性のある知識でサプリメントへの対応を!

患者さんからサプリメントの相談をされ、どう答えていいのかわからず困ってしまったことはありませんか? 健康志向の人が増え、さまざまなメーカーから多くの製品が販売されている昨今、薬剤師として対応できるスキルを備えておきたいところです。サプリメントに対する考え方や利用する人が求めていることを理解しながら、2016年現在で国立健康・栄養研究所が公開する健康食品の有効性をもとに、その知識を深めましょう。

サプリメントを利用する目的と機能性

サプリメントと聞くと「薬」ではないから……と、専門外のことと考えてしまう薬剤師の方も多いかもしれません。しかし、サプリメントは医薬品同様に日進月歩の分野。2016年現在では、消費者庁がサプリメントに用いられる原料について、科学的根拠の程度を追究した結果内容を一般報告するまでになりました。
予防医療のニーズが高まる昨今、健康維持だけでなく治療効果を期待するサプリメントの活用はますます注目されており、薬局で取り扱う製品としても、薬剤師にとって他人事ではありません。

サプリメントは種類がたくさんあるイメージがありますが、大きく分けると二つのグループに分けられます。

一つは、「ビタミンC」や「ビタミンD」、「亜鉛」や「鉄」などの日常的な食品からも摂取できる栄養成分を中心としたサプリメントです。「マルチビタミン」や「マルチミネラル」、またはそれぞれの栄養成分が単独で配合された製品が該当します。
もう一つは、機能性に着目したサプリメントです。青魚に含まれる「EPA」や「DHA」、抗酸化作用が注目される「コエンザイムQ10」、認知機能への効果が注目されており、医薬品との相互作用でも知られる「イチョウ葉」などです。製品レベルでサプリメントを見ると多すぎる印象もありますが、原料や作用から見れば、思ったほど複雑ではないことがわかります。

サプリメントを飲む人が望んでいること

2012年に消費者委員会が消費者庁の依頼により、20~79歳までのサプリメントを利用している男女10,000人に対して行ったサプリメントの利用理由に関するアンケートがあります。このアンケート(複数回答可)では、「体調の維持や健康の増進を目的として利用している」という回答が50%で最も多く、次いで「健康の増進」が43%、「特定の栄養素の補給」が40%、「疲労回復」が35%という結果となりました。
こうしたアンケート結果からわかったサプリメントの利用理由は、薬局に来ている患者さんでサプリメントを飲んでいる方にもあてはまるのではないかと考えられます。

「サプリメントなんて…」な薬剤師は注目! サプリメントのエビデンスを知る

消費者庁は「食品の機能性評価モデル事業」として、2012年4月にサプリメント成分の効果性に関わる研究結果を公表しました。
グレーゾーンの多い機能性追求成分についてのエビデンスを追究したうえで、この結果から総合評価がA(研究デザインの質や数、エビデンス、作用機序や対象が日本人で肯定的かなどを多面的に判断した結果、最もよい評価を受けたもの)だったのが「EPA/DHA」です。「EPA/DHA」が持つ効果性のなかでも心血管疾患リスクの低減や血中中性脂肪の低下、関節リウマチ症状の緩和に対して高い評価が下されました。そのほか、「ルテイン」による加齢黄斑(おうはん)変性の進行抑制や「コエンザイムQ10」の心機能改善効果、「イチョウ葉」の認知機能改善、「ノコギリヤシ」による軽度の頻尿、排尿障害の改善効果などに対しては、総合評価Bと判定されています。

サプリメントは、ますます身近な存在に

ドラッグストアをはじめ、コンビニエンスストアや専門店でも販売されているサプリメントは、消費者にとってますます身近な存在になりつつあります。国が推進している予防医療のなかでも、今後ますます存在を強めていく可能性も考えられるでしょう。サプリメントの相談をされたときにあいまいな回答をしたり、しっかりとした根拠もなく服用中止を伝えてしまうようでは、患者さんの期待に反しているかもしれません。患者さんのニーズをもう一度考え、サプリメントについての知識を深めてみてはいかがでしょうか。

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