医療

薬学部設置の希望校募集~国公立対象、年内決定へ

薬+読 編集部からのコメント

沖縄県では、県内国公立大学への薬学部設置に向け、2023年9月から県内の国公立大学を対象に、薬学部の設置を希望する大学の募集を始めました。沖縄県は薬学部を設置する大学がなく、人口10万人当たりの薬剤師数は全国最下位の状況にあり、慢性的な薬剤師不足となっています。募集の締め切りは2023年12月8日までです。

沖縄県は、県内国公立大学への薬学部設置に向け、今月から県内の国公立大学を対象に薬学部の設置を希望する大学の募集を始めた。募集の締め切りは12月8日まで。同月下旬に審査委員会での審査を経て、年内に設置先の大学を選定し、来年3月に採択された大学との間で薬学部設置に関する協定書を締結する。2028年4月までの開学を目指す方針だ。

 

沖縄県は薬学部を設置する大学がなく、人口10万人当たりの薬剤師数は全国最下位の状況にあり、県内では慢性的な薬剤師不足の状況が続いている。2月に「国公立大学薬学部設置に関する基本方針」を定め、薬学部を設置する県内国公立大学の募集を始めた。

 

応募する大学は、期限内に提案書や設置構想を提出。提案書の記載内容は、▽薬学部設置の意義▽薬学部の特色▽地域医療の向上や新たな産業創出など薬学部設置によって期待される効果の実現に向けた方策▽財政計画▽県に求める支援▽入学定員・収容定員と教職員の規模▽開学時期と整備スケジュール▽設置予定場所▽大学関係者との検討状況――としている。

 

基本方針では入学定員を80人程度とすることが示されているが、設置構想で入学定員を80人程度から変更する場合には、その理由について明記する。

 

また、卒業生が沖縄県に残り薬剤師として勤務していくために実施することが想定される方策や、薬学部学生の実習受け入れ先を確保するために、県薬剤師会や地域の医療機関、薬局と連携の考え方も記載するよう求めている。

 

12月下旬に県が設置する審査委員会で提出書類とプレゼンテーションに基づき採択可否を審査し、年内までに設置先の大学を決定。来年3月には協定書を締結する計画だ。

 

その後、基本構想・計画の策定を経て、24年度から教員確保や薬学部設置にかかる施設整備、26年度に文部科学省への設置認可申請、27年度に認可、28年度に開学というロードマップを描く。

 

文科省は25年度から6年制薬学部の新設や定員増を抑制する方針を示しているが、36年時点で薬剤師の目標偏在指標を下回ることが見込まれる沖縄県は、その例外区域とする告示案を出している。

 

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出典:薬事日報

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