薬剤師のスキルアップ 公開日:2022.09.15 薬剤師のスキルアップ

服薬情報等提供料とは?1、2、3の違いや算定要件、算定例を詳しく解説 文:秋谷侭美(薬剤師ライター)

2020年度に続き、2022年度の診療報酬改定でも「服薬情報等提供料」が見直され、服薬情報等提供料3が新設されました。服薬情報等提供料は、地域支援体制加算を算定するための要件になっていることから、算定件数を増やすために試行錯誤している調剤薬局もあることでしょう。今回は、服薬情報等提供料1、2、3の違いとトレーシングレポートの書き方や具体例をお伝えするとともに、算定できる事例・できない事例を紹介します。

1.服薬情報等提供料とは

服薬情報等提供料とは、薬剤師が医師や医療機関、患者さんもしくはその家族へ情報提供することで算定できる薬学管理料です。同じ情報提供に分類される疑義照会との違いは、緊急性の有無にあります。まずは、疑義照会との違いと、服薬情報等提供料1、2、3の違いについて詳しく見ていきましょう。

 

1-1.疑義照会との違い

上述したように、服薬情報等提供料と疑義照会は、緊急性のレベルが異なります。疑義照会は、処方せんについて「確認しなければ調剤が行えない」と判断される場合に実施されるのに対し、服薬情報等提供料は、「次回の処方時に役立つ情報」を提供することが目的です。
 
例えば、残薬がある患者さんのケースを情報提供すると、医師は次回処方時に残薬調整ができます。疑義照会であれば、当日のうちに残薬調整が可能ですが、問い合わせに時間がかかります。服薬情報を提供することで、患者さんの待ち時間短縮につながる点はメリットといえるでしょう。

また、医師が患者さんのコンプライアンスをあらかじめ確認できるため、診断や処方に反映できる点も利点です。医師は患者さんからの聞き取りと薬剤師からの情報提供によって、より綿密な処方計画を立てることが可能です。

 
► 【関連記事】薬剤師が疑義照会をする上で知っておきたいポイントは?疑義照会の事例も紹介

 

1-2.服薬情報等提供料1、2、3の違い

服薬情報等提供料は、薬剤師が医師や医療機関、または患者さんやその家族に対して医薬品情報や服薬情報を提供し、医療機関と調剤薬局が連携して患者さんの薬物治療をサポートすることを目的としています。服薬情報等提供料1、2、3の違いについて見ていきましょう。
 
服薬情報等提供料1は、処方医からの求めがあった場合に行うのに対し、服薬情報等提供料2は、薬剤師が服薬指導を通じて医師への情報提供が必要であると判断した場合や、患者さんや家族から求めがあった場合に行います。2022年度の改定で新設された服薬情報等提供料3は、入院を予定する患者さんの服薬情報について医療機関から求めがあった場合に行います。

2.服薬情報提供料の算定点数と共通要件

2022年度の改定で服薬情報等提供料3が新設されました。それぞれの算定点数は以下です。

 

<服薬情報等提供料3の算定点数>
・服薬情報等提供料1 30点 (月1回まで)
・服薬情報等提供料2 20点 (月1回まで)
・服薬情報等提供料3 50点 (3か月に1回まで)

 

患者さん1人につき同一月に2回以上の情報提供を行った場合でも、服薬情報等提供料1,2は月1回のみ、服薬情報等提供料3は3か月に1回限りの算定になります。なお、服薬情報等提供料1、2、3をそれぞれ同一月に1回算定することは可能です。ただし、同一情報を同一医療機関に情報提供した場合は算定できず、複数の医療機関または診療科に対して情報提供を行った場合は、医療機関または診療科ごとに月1回まで算定できます(厚生労働省「疑義解釈資料の送付について」[その3]より)。

服薬情報等提供料の共通要件は、自薬局で調剤した服用薬に関して以下の2点の情報提供した場合に算定できる点です。

 

・患者さんの服用薬と服薬状況
・患者さんに行った服薬指導の要点、患者さんの状態など

 

服薬情報等提供料2は、上記の条件に加え、患者さんが容易にまたは継続的に服薬できるために行ったことについて情報提供の必要性を認めた場合に算定できます。
 
服薬情報等提供料3は、患者さんの服薬状況を一元的に管理することが求められているため、自薬局だけでなく他薬局で調剤した服用薬や他医療機関の受診状況などについても情報提供することが求められています。

3.服薬情報等提供料の詳しい算定要件

次にそれぞれの詳しい算定要件を見ていきましょう。

 

3-1.服薬情報等提供料1の算定要件

服薬情報等提供料1は医師からの求めに応じて、残薬や入院予定の患者さんの服用薬を確認した後に情報提供した場合、または分割調剤を行った場合に算定できます。分割調剤は2回目以降の調剤において、残薬の有無を確認し、残薬がある場合は量とその理由について情報提供することで算定が可能です。
 
副作用が生じているおそれがあるケースでは、その原因の可能性がある薬剤を推定した内容も合わせて報告しなければなりません。ただし、副作用によっては早急な対応が必要なこともあるので、状況に応じて臨機応変に行う必要があるでしょう。

 
► 【接遇マナーQ&A】残薬を「買い取ってもらえないの?」と聞かれたときの対応はどうする?

 

入院予定の患者さんの服用薬については、自薬局で調剤している薬剤やOTC・サプリメントなどの情報提供を行うことになります。入院予定以外の医療機関で処方されている院内処方薬や、他薬局で調剤されている薬については、把握している範囲で情報提供するとよいでしょう。患者さんが服用しているすべての薬剤について情報提供を求められた場合は、要件を満たすことで服薬情報等提供料3を算定できます。

 

3-2.服薬情報等提供料2の算定要件

服薬情報等提供料2は、薬剤師の判断、または患者さんや家族の希望があった場合に算定できる薬学管理料です。
 
薬剤師の判断で処方医へ情報提供するケースとしては、患者さんの残薬を情報提供した場合や服薬状況を処方医へ報告する必要性があると判断できる場合などがあげられるでしょう。いずれも、患者さんの同意を得る必要があります。
 
患者さんのなかには、「残薬調整をしてもらいたいけれど、今日は時間がないから次回調整してほしい」という人もいます。そういった患者さんに対して、事前に処方医へ情報提供することで、スムーズに残薬調整が可能になります。

次に、患者さんや家族の希望があった場合について見ていきましょう。
 
服薬指導以降に、服用中の医薬品に関する緊急安全性情報や安全性速報などの情報を得ることがあります。そういった新しい情報を得た時は、その都度、情報提供を行い薬歴に記録を残します。さらに、次回来局時に服用状況や状態の確認・指導を行うことで、服薬情報等提供料2が算定できます。
 
厚生労働省が提示している「調剤報酬点数表に関する事項」では、患者さんや家族の希望で服薬情報等提供料を算定した場合、医師への情報提供や患者さんへの文書による情報提供が要件に含まれていません。服薬情報等提供料2のなかでも、薬剤師の判断か、患者さんや家族の希望かによって算定要件が異なります。

 

3-3.服薬情報等提供料3の算定要件

服薬情報等提供料3は、入院を予定している患者さんについて医療機関から情報提供の求めがあった場合、患者さんの服薬状況等を一元的に把握し情報提供することで算定できます。
 
自薬局で調剤をしていない薬剤を服用中の場合、患者さんや家族などへの聞き取りだけでは正確な情報が得られないこともあるでしょう。その際は、他薬局や医療機関へ聞き取りを行い、院内投薬された薬剤も含めて服用薬を把握することが求められています。また、必要に応じて、患者さんが持参した服用薬の整理を行わなければなりません。

 
► 【関連記事】薬剤師におすすめの勉強法は?ノート・本・アプリの活用から勉強時間の確保まで

 

疑義解釈資料の送付について[その3]」によると、服薬管理が良好で、薬剤整理の必要がない患者さんであっても、現品を確認したうえで判断することとされています。また、入院予定以外の医療機関からも情報提供の求めがあった場合は、それぞれに服薬情報等提供料3が算定できます。なお、服薬情報等提供料3は、医療機関への情報提供時、または患者さんの次回来局時が算定のタイミングとされています。

4.服薬情報等提供料を算定する前に行うこと

情報提供書は、個人情報を扱うため患者さんの同意が必要です。また、医師や医療機関へ患者さんの情報を提供することに理解を得る必要もあるでしょう。トラブルなく情報提供するためには事前準備が大切です。服薬情報等提供料を算定する前の事前準備について見ていきましょう。

 

4-1.医師・医療機関の理解を得る

情報提供を始める前に、まずは近隣の医療機関や医師の理解を得ることが大切です。ある程度の信頼関係ができている医療機関であれば、事前に薬局で得た情報を共有したい旨を伝えるとよいでしょう。

総合病院などの大きな病院では、調剤薬局からの情報提供を薬剤部が取りまとめているケースもあります。まずは薬剤部に連絡し、患者さんの状況を伝えたうえで、文書による情報提供の許可をもらうとスムーズです。

 

4-2.患者さんの同意を得る

情報提供等提供料の算定要件に、患者さんの同意が含まれています。調剤薬局によっては、薬局内の掲示により個人情報の取扱いについて同意を得ていると判断するケースがあるかもしれません(「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンスについて[通知]」Ⅲ.医療・介護関係事業者の義務等 5.個人データの第三者提供[法第23条]より)。
 
しかし、患者さんが医療機関を受診した時に、薬剤師にしか話していない情報が医師にまで伝わってしまうとわかれば、患者さんと薬剤師との信頼関係が崩れる可能性があります。情報提供の必要性があると判断した場合は、患者さんへ理由を説明し、必ず同意を得るようにしましょう。

5.服薬情報等提供料の算定に必要なトレーシングレポート(情報提供書)とは

医療機関への情報提供は、文書などで交付することとされており、この文書をトレーシングレポート(情報提供書)と呼びます。つまり、トレーシングレポートは調剤薬局の薬剤師が服薬指導などで得た情報を処方医へ提供するための文書です。

 
► 【関連記事】読みやすいトレーシングレポートの書き方のポイントと記入例

 

作成した文書は、写しを薬歴に添付するといった方法で保存しておくこととされており、内容に不足があると算定が認められない可能性があります。厚生労働省のホームページでは、トレーシングレポートのフォーマットを提示しているので、情報提供を行う際は参考にするとよいでしょう。

 

5-1.厚生労働省が提示するトレーシングレポート(情報提供書)のフォーマット

厚生労働省が提示するトレーシングレポートのフォーマットは2種類あり、服薬情報等提供料1、2と服薬情報等提供料3で異なります。

服薬情報等提供料1と2を算定する際に使用する「患者の服薬状況等に係る情報提供書」には以下のような項目が記載されています。

 

・患者情報
・情報提供の概要
・処方薬情報
・併用薬剤等の情報(OTCやサプリメントを含む)
・処方薬剤の服薬状況と指導内容
・患者さんや家族などからの情報(副作用の恐れがある症状、薬剤服用に関する意向など)
・薬剤に関する提案
・その他

 

また、聖路加国際病院京都第一赤十字病院など、独自にトレーシングレポートのフォーマットを指定している施設もあります。情報提供書を作成する際には、事前に医療機関のホームページを確認しましょう。指定のフォーマットがない場合は、厚生労働省が作成したトレーシングレポートを利用するとよいでしょう。

 

5-2.厚生労働省が提示する服薬情報等提供料3のトレーシングレポート(情報提供書)

服薬情報等提供料3を算定する際に使用する「入院前の患者の服薬状況等に係る情報提供書」には、以下の項目が記載されています。

 

・患者情報
・特記事項
・受診中の医療機関、診療科などに関する情報
・服用中の薬剤一覧
・医師の指示による入院前中止薬と自己調節している薬
・患者の服薬状況(服薬管理者、留意点、退院時の処方の際にお願いしたいこと)
・併用薬剤情報(OTCやサプリメントを含む)
・その他

 

入院前の患者さんの服薬情報を医療機関から求められた場合は、自薬局で調剤している薬剤だけでなく、他薬局で調剤された薬剤やOTC、サプリメントについての情報提供も行う必要があります。加えて、退院時の処方でお願いしたいことを記載することも求められています。医師や病院薬剤師が、退院後の生活を具体的にイメージできるよう工夫して記載しましょう。

6.トレーシングレポート(情報提供書)の作成ポイント

トレーシングレポートは、有益な情報を簡潔にわかりやすく、要点を絞って作成することが大切です。まずは、情報提供書の作成時に意識しておきたいポイントを見ていきましょう。

 

6-1.情報提供を行う目的が伝わるように記載

トレーシングレポートを作成する前に、何を医師へ伝えたいのかを明確にし、どのような対処法があるのかまで考えてから作成するようにしましょう。何が書いてあるのか一目でわかるように記載することも大切です。特に、トレーシングレポートのタイトル欄には、何についての情報提供なのかわかるよう簡潔に記載することで、医師は内容を把握しやすくなります。
 
また、患者さんの言葉なのか、薬剤師の意見であるのかがわかるように、項目を分けて記載することで、医師は処方の変更または継続の判断がつきやすいでしょう。長文になると内容を把握しづらくなるため、患者さんが話した通りに記載せず、簡潔にまとめることも重要です。

 

6-2.根拠をもとに提案する

トレーシングレポートは、明確な根拠をもとに提案という形で記載するようにしましょう。医師への指示と受け取られてしまうような表現は避け、次回の処方時に役立つ情報を提供するように心がけることが大切です。

特に、処方提案を行う場合は、医師が判断しやすいように、患者さんの状況や根拠となる情報などを簡潔にまとめて記載するようにしましょう。薬剤師の経験による提案は、根拠があいまいで判断が難しくなるため、添付文書やインタビューフォーム、ガイドラインなどを根拠として提案するのがポイントです。

 

6-3.薬剤師として患者さんの治療に役立つと判断できる情報を記載

服薬指導を行っていると、患者さんから「先生には言っていない」「薬が余っている」「じつは飲んでいない」「困っている」といった情報を得ることがあります。患者さんから聞き取った情報のなかで医師が把握していない内容について、治療に役立つと判断できるものは、積極的に報告していきましょう。

 
► 【関連記事】アドヒアランスとは?薬剤師として理解を深めアドヒアランスの向上につなげよう

 

加えて、患者さんの医師には伝えにくい困りごとを報告するのも大切です。緊急性は低いものの、治療において重要な情報を得た場合は、積極的に情報提供することで、患者さんのコンプライアンス向上が期待できます。

7.トレーシングレポートの具体例

実際にトレーシングレポートを作成しようと思っても、どのような情報を医師に提供したらよいのか迷ってしまう薬剤師もいることでしょう。トレーシングレポートの具体例として「一包化の提案」「副作用報告」「用法用量変更の提案」「残薬調整の提案」などがあげられます。

 

7-1.一包化の提案

一包化を提案するのであれば、一包化することで患者さんのコンプライアンスの向上が望めると判断した根拠を記載しましょう。「飲み忘れがある」「服用している薬の数が多い」「シートから錠剤を取り出しにくい」など状況を記載し、一包化の提案を行います。

 
► 【関連記事】外来服薬支援料2(一包化加算)の算定要件と調剤報酬の基本知識

 

7-2.副作用報告

服薬指導で、副作用のような症状を訴える患者さんに対して、症状が続く場合は医師に相談するように伝えている薬剤師もいるかもしれません。副作用のおそれがあるが、判断が難しく、かつ緊急性が伴わない場合は、トレーシングレポートを使って、医師に情報提供しましょう。

その際は、患者さんから症状を聞き取り、重篤副作用疾患別対応マニュアルを参考にして判断します。副作用の可能性が低い場合でも、患者さんが気になっているのであれば情報提供することで、医師との情報共有ができ患者さんの不安も和らぐでしょう。

 

7-3.用法変更の提案

患者さんのなかには、朝食を食べる習慣のない人や夕食と就寝の時間がほとんど変わらない人もいます。そういった患者さんのコンプライアンスを向上するために、朝食後と夕食後の薬を夕食後にまとめたり、夕食後と寝る前の薬を寝る前にまとめたりするといった提案が可能です。

 

7-4.残薬調整の提案

服薬情報等提供料2は、処方した医療機関へ残薬についての情報提供をすることで算定できます。報告のみで済ませることも可能ですが、一歩踏み込んで残薬調整の提案までしてみましょう。疑義照会で残薬調整を行うよりも、患者さんの待ち時間が短縮できるうえに、医療費削減にも貢献できます。

 
► 【接遇マナーQ&A】医師へ上手に処方提案をするには?

 

7-5.生活状況の報告

医療費を抑えるために受診を控えているという情報を得た場合、患者さんの生活状況を伝えるとともに、後発医薬品への切り替えで自己負担を抑えられることを提案しましょう。医師が処方薬を見直すきっかけになるかもしれません。

加えて、患者さんの医師には伝えにくい困りごとを報告するのも大切です。緊急性は低いものの、治療において重要な情報を得た場合は、積極的に情報提供することで、患者さんのコンプライアンス向上が期待できます。

8.服薬情報等提供料が算定できる事例

同一月内に服薬情報等提供料が算定できる薬学管理料は以下です(厚生労働省「調剤報酬点数表に関する事項」より)。

 

・服薬管理指導料
・経管投薬支援料
・外来服薬支援料1、2
・服用薬剤調整支援料1

 

調剤管理料や服薬管理指導料に加算できる以下の薬学管理料についても、服薬情報等提供料との算定が可能です。

 

【調剤管理料の加算】
・重複投薬・相互作用等防止加算
・調剤管理加算
・電子的保健医療情報活用加算

【服薬管理指導料の加算】
・麻薬管理指導加算
・特定薬剤管理指導加算1
・乳幼児服薬導加算
・小児特定加算

 

いずれも、文書で医師に情報提供することで服薬情報等提供料を算定できます。また、リフィル処方せんにより調剤を行い、医師へ文書で情報提供した場合も服薬情報等提供料は算定できます(厚生労働省保険局医療課「疑義解釈資料の送付について[その1]」より)。

 
► 【関連記事】リフィル処方箋は「いつから」「どんなルール」で導入される?海外制度やメリット・デメリットも解説

9.服薬情報等提供料が算定できない事例

服薬情報等提供料は、以下の薬学管理料を算定している「患者」に対して算定できません(厚生労働省「調剤報酬点数表に関する事項」より)。

 

・かかりつけ薬剤師指導料
・かかりつけ薬剤師包括管理料
・在宅患者訪問薬剤管理指導料
・在宅患者オンライン薬剤管理指導料
・在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料
・在宅患者緊急オンライン薬剤管理指導料
・在宅患者緊急時等共同指導料

 

かかりつけ薬剤師指導料とかかりつけ薬剤師包括管理料は、処方せん受付ごとに残薬の確認などを行い、状況によって処方医に対して情報提供に努めることと定められています。そのため、同等の業務を行う服薬情報等提供料は算定できません。

 
► 【関連記事】かかりつけ薬剤師指導料・かかりつけ薬剤師包括管理料の違いは?算定要件など解説

 

また、在宅患者訪問薬剤管理指導料や在宅患者オンライン薬剤管理指導料などについても、同様に医師への報告義務があるため、服薬情報等提供料は算定できません

加えて、以下の薬学管理料を算定している「医療機関」に対して行う情報提供については、いずれの薬学管理料も医師へ文書による情報提供を行うことが要件に含まれているため、同一月内での算定が認められていません。

 

・吸入薬指導加算(3月に1回まで)
・服用薬剤調整支援料2(3月に1回まで)
・調剤後薬剤管理指導加算(月1回まで)
・特定薬剤管理指導加算2(月1回まで)

 

また、特別調剤基本料を算定している保険薬局は、不動産取引などの特別な関係がある医療機関へ情報提供を行った場合も算定できません(「疑義解釈資料の送付について[その1]」より)。

 
► 【関連記事】自家製剤加算は2022年調剤報酬改定でどう変わる?算定要件をチェック

10.服薬情報等提供料は薬剤師として気になった情報を医師に伝えるツール

今までは、服薬指導で気になった情報を得たとしても、緊急性の低さから医師に直接伝えることなく、次回受診時に患者さんから医師に伝えるよう促すにとどめていた薬剤師もいるかもしれません。服薬情報等提供料は、治療効果の向上が期待できる情報を医師に提供するためのツールです。調剤薬局の薬剤師も医療機関や医師へ積極的にコンタクトをとり、医療に貢献していきましょう。


執筆/秋谷侭美(あきや・ままみ)

薬剤師ライター。2児の母。大学卒業後、調剤薬局→病院→調剤薬局と3度の転職を経験。循環器内科・小児科・内科・糖尿病科など幅広い診療科の経験を積む。2人目を出産後、仕事と子育ての両立が難しくなったことがきっかけで、Webライターとして活動開始。転職・ビジネス・栄養・美容など幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は家庭菜園、裁縫、BBQ、キャンプ。

<完全無料>転職やキャリアのご相談はマイナビ薬剤師へ